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オペラ連盟と天下り役人 [音楽全般]

 今日のある会議での席上、新聞沙汰にもなったオペラ連盟の水増し請求で問題となり、理事の責任問題にまでなった一部始終の報告を受けた。幸い、私の関係している団体の範囲ではそういう不祥事はこれまで起きていないが、ひとごとではないな、と思って報告を聞いていた。

 話は少しややこしく、こみ入っているが、日本には二期会や藤原歌劇団という法人格のオペラ団体がいくつかあり、それら全部のオペラ団体を統括するのが「オペラ連盟」で、各オペラ団体から理事が出ている。その事務局長として、文部科学省から天下りをした某という人物がいるのだ。この人物、なかなかやり手らしくて、文化庁からオペラ団体のへ補助金として年間何億だかの金を受け取っている。ところがこの何年かの間、水増し請求をして不正に補助金を受け取っていたのが発覚した。

 これを音楽関係者は見抜けなかった。それだけではなく、毎年の会計監査でも発覚しなかったのだ。結果、当然事務局長はクビになり、理事もその責任を取り、不正請求として得た金額のをそれぞれ負担して何年かの間に文化庁に返還する、という沙汰になった。そしてこれからがややこしい。ある理事は責任を取って応分の金額を文化庁に支払うが、事務局長も含め、ある理事は責任も認めず、支払う意志もない、としている。

 ところが支払わない理事にはこれという罰則がない。つまり正直に支払った理事はバカをみる、ということなのだ。じゃあ支払われなくなった金は誰が負担する、ということになると文化庁もどうしていいかわからない。あろうことか、天下った事務局長は元文化庁役人だから、任命した監督官庁の責任問題にもなってきて、文化庁としても困った、困った、なのである。

 さらにもっと不思議なのは、新聞紙上では今後オペラ団体には少なくとも罰則として5年間は補助をしない、ということになっているが、それでは5年間は金がないのでオペラ公演は出来ないか、といえばそうではなく、「オペラ連盟」には補助は出ないが、各オペラ団体には引き続き補助は出るので5年間日本ではオペラ公演が出来ない、という事態にはならないのだそうだ。もうワッケワカラン。
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