ÖBB1012

　ÖBBの最近の塗装はなかなか魅力的なのが多い。ECの屋根を赤く塗った編成、とても美しい（後述）。これの牽引機関車は、まず通常Taurusであろうが、それではあまり常識的すぎる、と思うから少しはずして、これにしてみた。実はこの機関車、もうÖBB にはとっくにいない。Siemensに発注したものの、結局一時的に所有しただけでスウェーデンの民間鉄道のHectorrailに売却していて、そちらで急行用として活躍している。ただいかんせんスピードが出ないのでSJの急行にはとても及ばない。たぶんそんな理由からÖBBでは採用しなかったのではなかろうか。TRIXからHectorrail版が発売されている。いずれこのメルクリン版は来年か再来年あたりに出るのではないか。

　実際これにくだんの客車を牽引させてみると、もうほれぼれするほどよく似合う。実物にこんな編成が存在するかどうかはどうでもよくなってしまうくらい。ただこれは樹脂製ボディなのでおそらくはTRIXで開発したものに、メルクリンが便乗しただけではないか、という気もする。メルクリンにはÖBBモデルが少ないから、ROCOに対抗するための措置かもしれない。これにはいまのところサウンドなどの付属物はないので、その意味では魅力的とはいえないかもしれない。しかし走りそれ自体は申し分ない。２つのナンバーちがいのモデルがあるが、本体に違いはない。重連用だと思う。

　カタログだけで実際のモデルを見なければ多分私は買わなかっただろう。前にも述べたがカタログで見るのと、実物を店頭で手に取ってみるのとではずいぶん感じが違うものなのだ。