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原発問題(5) [一般向け]

 イタリアで国民投票の結果90%以上の反対投票で原発はやめることにした、という。良くも悪くもまことにイタリアらしい、と思う。その間、原発をやめたら代替エネルギーをどうするのか、他のエネルギーを使うことで産業に悪影響が出る、とかいった議論はほとんど抜きに決まってしまったようである。しかし国民が直接投票で決めたことだから結果がうまく行かなくても自己責任で我慢するしかないのだからそれはそれで一つのやり方ではあろう。

 私は首相を決めるにせよ、国の重大なことを決めるにせよ直接投票というやり方は、日本という国に関する限りあまり賛成ではない。原発問題もこれだけ時間がたってくると、いろいろな影響、思いもかけなかったことが出てきて、原発を続けるか、やめるか、ということにすぐには結論はでない。しかしそれでも良いと思う。拙速は禁物である。

 私もすぐに全部原発をやめるのはいくら何でも現実的とは思わないが、いつまでにやめる、という方向は打ち出すべきだと思う。原発はどう見ても人間のコントロール出来る代物ではない。以前、アメリカで絶対不可能といわれた車の排ガスの規制も、方向を決めれば、日本国民は一致団結してクリアしてしまったではないか。やる、と決めなければものごとはその方向には向かわない。管総理は今や四面楚歌、袋だたきにあっているが私は彼にはいくぶん同情的なのだ。この日本史上初めてともいうべき大災害のいま、ほかの誰が首相であっても彼より少しはマシにやれた、という人を私は思いつかない。浜岡原発の停止を決めた、その一つだけでも彼が総理をやった意味はあると思う。
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