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災害の国、日本 [一般向け]

 今年の日本の災害は例を見ないほど多く、その規模もまた桁外れだと思う。もとより、私も3/4世紀生きてくれば当然こんな年もあろうがそれにしても、地震、津波、水害などこんな過酷な国は世界でもそう多くはないのではないか。それにもかかわらず、人々は一生懸命、あきらめず、辛抱強く生きている。日本人が勤勉で、我慢強く、むやみと人と対立することを好まず、ある外国人が評した「やさしい社会」というのはこういう風土と深い関係があろう。そしてかくも過酷な風土にもかかわらず、ともかくも世界の中の先進国として依然として、トップクラスにあるというのはもっと自信を持って良いことだと思う。
 
 ただ残念なのは原発をめぐる動きで、依然として収束していない原発事情を知りながらなおかつ、原発がなければ産業は成り立たない、という思想の持ち主が依然多いことである。原発はコストが安い、といってもこれだけの事故が起きてその対策にほとんど予測もつかないコストがかかるとすれば決して安くはない。まだ日本はそのところを全然学習していないと見える。ドイツやイタリアは事故など起こっていないにもかかわらず、さっさと原発には見切りをつけている。彼らとて産業に重大な影響があることは当然考えた上での決定であるにちがいない。現実にドイツでの産業界からの反発、政界への突き上げは並大抵のものではなかった、とも聞く。

 より安全な原発を目指して努力をする、というが、今度もう一度原発事故は起きない保証などどこにもない。そして、そうなったときの責任は一体誰がとるのか。多分これまでのいきさつからして誰も責任は取れないであろう。責任の取れないリスクなどとるべきではない。この災害の多い地理的条件はどうしようもないが、人災は決断次第で防げるし、そういう方向で努力するのが人間の英知というものだ。
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