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領土問題 [政治]

昔なら、これで戦争になって勝った方が分捕る、というのが普通のなりゆきだったが、現代、これで戦争になることはないだろう。領土問題では私なりに考えるところはあるが、ここでそれについては触れない。ただこのいざこざは、どの国にとっても、どのような成り行きになっても、だれも得をしない、という特徴がある。資源問題が絡むにせよ、たかが広大な海中にある小さな岩である。大勢の人が住んでいるところに攻め込んだ、という話ではない。

これは外交で解決するしかないのだが、日本、韓国、中国、どの国の外交も上手にやっている、という風には見えない。以前の中国の船舶の拿捕問題でも、日本が折れて、中国が強引に勝った、と日本では屈辱的に見られているが、結局中国も国際的な観点でみると、これで得をしていない。相手をおどかして無理やり自分の言いなりにさせる強権国家、というイメージを世界にばらまいてしまった。今回の尖閣問題では、多少前回の対応を反省したようで今のところ抑制的である。歴史的に見ても最大の失敗のもとはナショナリズムであることが多く、日本も過去にこれで失敗をした。これをいかにうまくコントロールするかが政府の最大の課題であろう。ただ政権基盤が弱いとどうしてもポピュリズムに傾きやすい。韓国大統領の言動はその最たるものであろう。

今回の騒動もどの国も得にならず、三方全損なのである。なぜこういうバカなことになるか。東西冷戦時代、日本とソ連は最悪の関係にあったが、その時代でも、私も何人かのロシア人と交流を持ったが、個人のレベルでは、みんな本当にいい人たちなのに、国が絡み、思想が絡み、歴史が絡み、ナショナリズムが絡むと話はややこしくなる。これだけはグローバル時代にあっても昔と変わらない。これからどうなるかはわからないが、第二次世界大戦の原因ももとはといえば、資源問題だから、ここは日本も冷静に対処しないとのっぴきならないところまで行ってからでは遅い。岩一つで人間の命をかけるほど馬鹿げたことはないのだから。

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