年金運用の赤字が２兆円！

　国民から集めた金を運用している人は、自分の金だと思っていないのではないか。少なくとも、プロが運用しているとはとても思えない。これでは素人以下ではないか。一体国民の金をなんだと思っているのかまったく腹立たしい。運用差損が２兆円の赤字だって！　もとより、いまは運用が大変な時期であることは、私にもよく分かる。それでも、例えば、私の関係しているいくつかの財団、大小の差はあってもそんなにひどくはなっていない。人から預かっている金だ、という強い責任感があればそうはならないはずなのだ。

　私が多少関係している某財団は、こんな時代だからこそ堅実に運用している。出資者が銀行関係で、お金のプロ、ということもあるが、内容を見てもかなり堅実な投資先だけを厳選して投資して年間３％位の運用益は出している。カネに関しては全く素人の集まりである、音楽家の公益法人は石橋をたたいて渡らないから、そもそも株などといういかがわしいものには手を出さない。国債を買うくらいしか能がないが、それでも、少なくともマイナスにはなっていない。国民年金の投資先で、損失を出しているのは大部分、内外の株式だという。こんないいかげんな仕事で、責任も取らなくてもよく、クビにもならないですむなら素人の私でももう少しはマシにやってみせる。