SSブログ

札幌の回転寿司 [札幌日記]

 今年度はほぼ毎週札幌に出かけている。その間を縫って別な旅行が入るので、わざわざ観光旅行に出かけることもないのだけれど、昔から旅行は大好きなので、それはそれ、これはこれ、で動くから老骨の身にはかなり疲れもでる。札幌の大学は、当たり前のことだが,私の都合に合わせて動いてくれているわけではないから、相当きつい予定のこともあるが、何も予定のない日としてあくことが時にある。一度東京に戻るのは旅費の無駄だし,体も疲れる。もちろん,大学の自分の研究室にこもってピアノを練習しているのも自由だが、それにも飽きてくるとどこかへ行ってみよう,という気にもなる。さいわい、北海道は見るものには事欠かない。あらかじめ,予定があくことがわかっている時は妻を呼び寄せ、一緒にあちこち見て回る。旅は道づれ、ひとりより二人の方が面白い。

 札幌といえば一般にラーメン、というが、私は札幌といえばいまや「回転寿司」ではないかと思っている。そのくらい、札幌にはうまい回転寿司屋が多数ひしめき、値段ばかりでなく、中身を競っている。いくら安くてもまずければダメなのだ。最近開店したばかりだが、空港にまで回転寿し屋があるのは、日本では(外国にあるわけないが)新千歳空港くらいなものではないか。下手なお寿司屋より、はるかにうまい、いいネタのものを食わせてくれるから、わざわざ東京から旅費を払って来ても回転寿司屋を訪ねる価値はあると思っている。私が妻をわざわざ東京から呼び寄せるのは、この回転寿司をくわせるためでもある。そして札幌でいま一番うまい回転寿司はどこか、といえばなんといっても地元の人に聞くにかぎる。

 これまで,いくつかの市内の回転寿司を回ったが、最近では「トリトン」という店がいいのではないかと思っている。回転台の上に回ってくる寿司から選んで皿を取る、というのはもう古いのである。もちろん、それもあるが、下の回転台は従来の方式「普通列車」。回転台は2重になっていて、上の段は「特急」。パソコンの画面で注文を出すと、ものすごいスピードで握りたての皿が到着、寸分違わず目の前で急停車する。ときに職人が間違えて、隣りの駅(?)で停車してしまう,ということも起こるらしい。皿の中にはチップが埋め込まれていて、何十皿あろうと、計算はさっと皿の横をなでるだけでできてしまうハイテク寿司、でもあるのだ。この「特急」の回転台を考えだした人は頭がいい。お客は早くたくさん食べて、早く腹がいっぱいになって、次の客とかわってくれれば営業効率が良くなるわけだから。この業界、いったいどこまで進化するのだろうか。その最先端を札幌に見る思いがする。ゆっくりカウンターで日本酒をチビチビやりながら寿司をつまむ、という「クラシック寿司」にもそれなりの良さはあるから、すたれることはないと思うが、回転寿司はひとりで行っても、大勢でわいわいやりながらいってもサマになる、そしてサイフを気にしなくてもいいという、あらゆる層の客をつかんでいるのが強みであろう。
nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 2

hikari

kobaさん、こんばんは。

JAMで東京に戻った際に、回転寿司のまとめ食いをした私には大変刺激的です。次ぎに札幌に行く機会があったらラーメン屋ではなく是非回転寿司屋に行ってみたいと思います。

ちなみに空港ではありませんが、ベルリン中央駅には少々エキゾチックな回転寿司屋がありますね。決してお勧めはしませんが、スーパーで売っている"Sushi"よりは寿司風でした。
by hikari (2012-09-12 22:04) 

klaviermusik-koba

hikariさん、こんにちは。

こういう過激な回転寿しは若い人に絶対受けますから、これが全国を席捲するのは時間の問題かと思われます。

sushiはもうどの国でも定着してしまいましたが、それぞれの国の好みに合わせたものになっていますから、日本人には???というのが多いですね。
by klaviermusik-koba (2012-09-13 11:51) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

札幌は雨積丹半島 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。