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三たび50型について [メルクリン]

もとより、自分で持てる車両の種類はごく一部に限られるが、Hbfの例会などで知らないモデルにも、中には「こんなのカタログにあったっけ?」と思うようなのまで接することができて、このところ私の見方はだいぶん広がりを持てるようになってきたことを実感している。

「自分の接した限りでの」という但し書きはつくものの、ここ数年の一番の驚きはやはり新しい50型ではないかと思う。量産型のHOモデルでの精密さという点では、マキシマムに達している感じがする。この凝りすぎたウエザリングのため、一見見栄えのするものでないせいか、すごく人気が出ているという話はこれまで聞いていない。が、この年までさまざまの模型鉄道を見てきたマニアをうならせるものがあるのがこの50型である。

一例をあげれば、可能な限りのパイピング、ブレーキシュー回り、ロットまわりなど、蒸気機関車のマニアが見てもここまで十分満足の行くものはこれまでなかったのではないか。先台車の排障器はレール面ギリギリにまで接しているがそれでも普通の運転でレールに接触することはない。ブレーキシューも、砂まきのパイプもよくぞここまで、と思うほど動輪ギリギリまで詰められている。特に第5動輪は一番左右と前後の遊びが多いため、ものすごく緻密な計算と精密な部品作りが必要となるであろう。

おそるおそるR1のカーブも通して見たが何の問題も起きない。何がすごいか、といえばここまで精密に作り、しかも限られたスペースでの実用運転を見事に両立させていることである。たんに飾っておくだけのディスプレイ用であればもっといろいろ可能だろうが、このバランス感覚がドイツ人の最も得意とするところ。鉄道は走ってナンボのものだからだ。これまでのどのメーカーも1ーE型には手を焼いていたようで、一番の安易で安全な方法はテンダードライブにすることである。でもメリクリンだけはボイラー内に動力をおくことからブレたことはない。模型の中でやはり一番作りがいがあり、難しいのも蒸気機関車であり、それでメーカーの実力のすべてがわかる。テンダーの水タンク部分のバルブから漏れ出した水垢のあとまであるのは心憎い、というしかない。
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