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イスタンブールの路面電車(2) [観光旅行]

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一方でこのようなれっきとした標準軌のモダンな路面電車も多い。台車をはじめ、下回り関係がすっかりスカートで覆われているのは、街中をかなりなスピードで走るので巻き込み事故を防止するためであろう。何度か乗って見たがいつも混雑していて車内をゆっくり観察できない。思うにこの4両編成の電車はおそらく、であるが2両単位で連接になっていて、それをふた組組み合わせた形で運行されているらしい。この頃ヨーロッパでは低床式のトラムがかなり普及してきているが、まだ当地ではそうなっていなかった。

イスタンブールの夏も相当暑いが空調はなかったと思う。もちろん先述の旧型車にそんなものあるはずもない。こういう長大編成の電車が街中を走る風景はヨーロッパはともかく、日本のどこの街を見てもちょっと想像しにくい。下の写真はイスラム教徒の侵入から守るテオドシウスの城壁と呼ばれる旧市街を囲む巨大な城壁跡を疾走する路面電車。向かって左側が旧市街。右側が郊外でこの近辺はイスタンブールから各地へゆくバスの一大ターミナルとなっている。この巨大な城壁のおかげで1000年もの長い期間、東ローマ帝国というキリスト教徒の牙城であり続けられた。

それでもついに1453年オスマントルコ、イスラム教徒の手に落ち、以来この国のほとんどは今もイスラム教徒である。トルコもEU入りしたがっているが、ヨーロッパ諸国があまりいい顔をしないのはその辺の事情が大きい。「イスタンブール」という地名は旧キリスト教時代の「コンスタンチノープル」がトルコ風になまったものと言われるが、私は世界の東西の文化が混沌と入り混じっていて、じつに奥の深い都市の一つだと思っている。
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