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ショパンフェスティバル終る [日本ショパン協会]

一週間にわたって繰り広げられた第6回目のショパンフェスティバルが無事終了した。ほとんど連日ポーランド大使館から誰かが出席され、最後の打ち上げパーティにも流暢な日本語で挨拶をいただいた。それにしても、日本に赴任されるポーランド大使館員はほとんどが日本語が実に達者である。

今回も私は一部のコンサートにしか出席できなかったが、年々充実しているようで嬉しく思っている。最終日はショパンコンクールで入賞した二人の入賞者がそれぞれコンチェルトの一番を素晴らしく演奏し、好評を博した。私の編曲になる室内楽版も、最後の最後までミスプリントの訂正に追われたものの、本番は編曲者本人にも満足のいくものであった。何と言ってもN響の、それもほとんどがトップメンバーだったこともあり、非常に熱心な練習の成果もあって、聞かれた人が一様に驚かれたのが「この編成でオケの響きがするのですね」ということだった。必要に応じて重厚な音を作り、場合によって室内楽的繊細さも表現できる私の試みはどうやら成功したようである。「貴族の館でコンチェルトを聞いているよう」と表現された人もいた。

そうは言うもののこの効果が発揮できるのはせいぜい500人規模のホールが限度であり、2000人規模のホールでは演奏に適しない。これまで多くの編曲の演奏を経験して、この一番のコンチェルトの編曲と編曲初演が一番最後になったのは幸運だった。ショパンのオーケストレーションの悪さもほぼ解消され、オーケストラ的重厚さと室内楽的透明感がこの編曲の特徴であり、それこそが私が目指したものでもあった。それと大切なことだが、演奏メンバーが各パートを楽しんで弾いてくれている、という感じが伝わって来て、やはり書法にはこだわるべきものだ、との感を深くした。それでもなお、何箇所か改良すべき余地も散見されたのでまだ手を入れ続けてさらに完璧を目指したい。
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