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結婚は同姓か別姓か [プライベート]

あまり深く考えなかったけれど、女性にとっては大問題であろう。いま特に民法の改正を、という声が上がっているのは女性が結婚する年齢が高齢化しているのと深い関係があると思われる。昔、女性が16歳とか18歳で「お嫁にゆく」のが当たり前だった時代は、まだ世の中のこともよくわからず、ただ慣習に従って「ねえやは15で嫁に行」くだけであるから、その年齢と人生経験では特別な場合以外、嫁入り先の姓になることに抵抗を感じている余裕すらなかったであろう。

しかし女性がこの世に生を享け、30歳を超えても独身が当たり前の時代になってくると、その間、女性は仕事や自分の研究分野など男性と同じ生活を続ければ続けるほど、自分のアイデンティティーが生まれ育った「姓」と別れ難く結びついて、相手の姓に変えられる、ということにものすごく抵抗を感じる、というのはわからないでもない。仕方なく通称として旧姓を名乗っていると、実生活上戸籍との齟齬が生じ、様々な、時に深刻な問題が生まれる。

ここはもう「夫婦別姓もあり」という風に民法を改正すべき時であろうと私は単純に思う。ただこれに反対する国会議員の言い分もわからないでもない。夫婦別姓だとお互い「他人」という意識はついてまわるかもしれないから、昔のように一生添い遂げる、という努力は希薄になるかもそれない。嫌になったら別れればいい、という欧米流のやり方が一般的になると、その間に生まれた子供達の運命はどうなる、という深刻な問題も多くなる。そういう外国流の世の中がいいのかどうか、という議論をかさねることも必要であろう。

妻に、結婚に際して自分が別の姓になることに抵抗を感じなかったかどうか、最近きいてみた。「そりゃものすごくあったわよ」「じゃあ民法が変わったらもとの姓に戻る気ある?」「う~~~ん、銀行のハンコを変えるとか、面倒なこといっぱい起こるねえ」

というわけで50年以上も連れ添った夫婦はさすがにそういう気にもなれないらしい。世間一般の老夫婦の方々、どういう感想をお持ちだろうか。こういう夫婦間の議論をしてみて 結婚する時の妻の心中を思いやれなかったのは悔やまれる、という私には新たな悩みが加わった。でも妻は結婚以来「相手は他人」という思想をずっと持ち続けていたようで、私の「夫婦は一体」という古い考えとは大きな差があったことに愕然とした。愕然とはしたが、日々の生活はこれまで通り特に変わることなく、多少の波風はあってもとりあえず続いている。「夫婦は一体」という都合の良い考えは男の側で勝手に生み出されたものではないだろうか、と反省しきりである。
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