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泊原発 [原発問題]

 ちょうど、積丹半島を一周して、付け根のところまで来たところが、北海道唯一の原子力発電所のある泊村である。そこまで、町並みらしいものはほとんどなく、ただ、崖っぷちを走るか,トンネルを走るか、だが、ここへ来て急に町並が開けてきた,と思ったところが泊村だった。原発は案外なことに国道に沿ったところに入り口があるが、もちろん中へは入れない。それに、原発に関連した施設らしい建物も町中にいくつか見える。いまは原発は停止したままになっている。

 今年は北海道も東京とあまり変わらないくらいの猛暑が続いていて、東京では節電が当たり前になっているが、北海道もこの冬こそは電力が足りないのではないのでは、といわれ、節電が奨励されている。ただ,新聞などの論調を見ると、これも「オオカミ少年ではないか」という記事が目立つ。あれだけ電力不足がいわれた東京も大阪も結局なんとかはなった。またまたこれも脅かしにすぎないのじゃないか、というわけだ。それでも北電の社長はやはり原発を動かさないと、この冬は無理だ、というのだが、北海道でここまで真剣になり始めたのはじつは最近である。それまでは、泊村の原発は最後まで動いていたので、まあ北海道の人たちは節電なんていうのは人ごと、と思っていたフシはある。ところが、この夏は9月中旬を過ぎても猛烈な暑さが続いているので、予想外に電力が必要となったのでにわかに現実味を帯びてきたらしい。東京から来るともう上着なしでいられないのが当たり前の季節なのだが、上着をがまんして着て大汗を書いているのは私くらいなもので、みんなTシャツで歩いている。

 原発があるなしにかかわらず、節電は「ある程度は」した方がいい。私もホテルでは電気は最小限しか使わず、テレビもあまり見ない。泊村の原発にもし事故があればこの積丹半島全域はもちろん、小樽,札幌も影響なしでは済まない。


結局何とかなったじゃないか [原発問題]

 大飯原発再稼働は今年の夏の電力事情の様子を見てからでいい、と当ブログで書いたが、その当時(6月頃の時点で)、産業界も含めて、関西は東京とちがう、どんなに節電をしたとしても原発なしで夏を乗り切るのはとうてい無理、という声が強かった。私も当面の再開はやむを得ないかも知れない、とも思った。それも正直に書いた。でも結果はどうだったか。家庭電力が13パーセントだかの節電になり、原発再稼働がなかったとしてもぎりぎりではあったが、どうにか電力はまかなえることが立証された。それと、いよいよダメな場面があっても、ほかの電力会社からの融通も含めればなんとかはなったのだ。

 もう多言は要しまい。これからもう少し余裕を持たせるために自然エネルギーを政策として進めれば、その方向で行けるであろう。原発事故は一度起こればその損害は天文学的数字になることが今回の事故で誰の目にも明らかになった。原発は決して安い電力ではない。もし今度事故が起これば、もう日本は破滅するしかない。原発なしだと世界に公約したCO2削減25パーセントの公約を果たせない、ともいうが、もはや民主党のマニフェストなどどれも実現していないし、これが実現出来るとは誰も信じていない。

 だが原発をやめるとなると、動いていない原発はみな巨大な不良資産となる? しょうがないじゃないか。これまでみんながその方向で行く、と決めた結果がこうなったのだから、やはりまいたタネは刈り取るしかあるまい。誰が悪かった、とここで責任のなすり合いをしても始まらない。私たち一人一人が責任者でもある。1990年代まで、日本は原発のおかげで本当にいい思いをしたのは確かだが、やはりいいことはいつまでも続かない。当時、私は友人たちによくこんな話をした。「こんなに日本はいいことはこれまで一度もなかった。あまりうまく行きすぎているから、こんな贅沢をしていい気になっているといずれバチが当たるのではないか」。まさかこんな形でバチが当たるとは当時想像もできなかったが。。。旧約聖書「ヨブ記」にある。「神は私におおくの幸を与えたもうた。不幸もまた受け取るべきではないか。」

原発再稼働 [原発問題]

再稼働は当面致し方なかろう、と私も思っている。しかし問題はそのことではない。やっぱり再稼働に向けて焦り、きちんと検証されておらず、一般には相変わらず情報が公開されていない、ということだ。

多分原発推進派が一番恐れているのは、この夏、電力が足りなくなることではない。原発なしでなんとか乗り切ってしまうことであろう。幸い、記録的猛暑にも襲われず、みんな国民が頑張って節電し、何とかなってしまったら、やはり原発なしでなんとかなったじゃないか。15パーセントも電力が足りなくなると言ったのはやはり嘘っぱちじゃないか。もう原発推進派のいうことは、金輪際信用しない、と世論がそうなってしまうことである。そうなる前に稼働させてしまえ、というのが透けて見える。

一度原発なしで一夏やって見たら、と私が以前言ったのはそのことで、何とかならなければ再稼働はそれから考えればいいことで、東京でも一夏大変な思いはしたけれど、今はどうにかなっている。もし、関西もそうなってしまったら、もう原発の再稼働はもっと困難になる。ただ短期的にはどう動こうとも、原発なしの方向には向かうことになることだけは疑いない。

ドイツの原発 [原発問題]

 ドイツと日本とでは事情がちがうから同一に考えることは適当ではない。でもドイツは脱原発を宣言して、幾つかの原発を停止したにもかかわらず、そしてしかもこの厳冬にもかかわらず、なんと原発大国のフランスにも電力を輸出した、という。ここで考えなければならないのは、脱原発を宣言したが、ドイツにはまだ約半数の9基くらいの原発は稼動しているから、稼動している原発があと2基しかない日本とは事情がちがう。しかしドイツの原発は宣言通り、これから徐々にその割合を減らしてゆくであろう。

 一方日本。綱渡り状態が続いているものの、何とか2基の原発で今のところやれている。コストの問題、原油の問題、さまざまあろう。しかし自然エネルギーを基本とした発電力がドイツに比べて著しく低いことはたしかである。もちろんこれはすぐには解決しない。しかしここが政治力の出番というもの。ドイツに比べて日本は政治力が決定的に弱い。自然エネルギーにもっとシフトする、ということを政策として鮮明に掲げれば国全体はそのように動き、省エネも含めて考えれば脱原発は不可能ではない。多くの人がいまでも原発なしではやっていけないというが、たった2基の原発でも現実何とかなっているではないか。核のゴミ問題すら解決からほど遠いのが現状とすれば、自然エネルギーにもっとコストをかけても良いのではないかと思う。

 まだまだ原発を何とか再稼働させようという動きは気になる。福島原発のあとの処理に、巨額の費用がかかり、今後もかかり続けるであろうことを考えれば、自然エネルギーにコストをかける方がはるかに建設的ではないかと思うが。

やっぱりそうか! [原発問題]

 福島第1原発所の吉田昌郎所長が病気入院のため部署をおりた、というニュースはどうもうさんくさいと思っていたのだ。吉田所長は首相命令に従わずに、自分の責任で真水から海水に変更して原子炉に注水をつづけた。おそらくは「命令に従わなかった」責任をとらされる形で「病気」名目で部署をおろされたのに違いない、と私はまえからにらんでいた。もしかりに私の推測が当たっているとすると、これはひどい話ではないか。

 もし入院が被爆によるものでないとするなら(被爆であっても)病状など隠す必要はなくあたりまえに公表されていいはずだ。こういう小手先の細工をして国民をだまかすから政府を信用しなくなるのだ。個人情報に属する、というがこれはそんな単純なことではなく、国策が絡んでいる、と私は見ている。
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