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桜島 [旅行]

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 鹿児島の城山観光ホテルには何度も宿泊しているが、こんなに桜島が雲一つなく美しく見えるのはとてもめずらしい。どうやら、桜島はこのホテルの4階のデッキから見るのがベストスポットと見えて、おみやげ用の包み紙など、明らかにこの地点から撮影されたと思われるものが多い。その意味ではこれは平凡な写真とはいえる。このくらいの噴煙が上がっているのが普通の状態なのだそうである。

 桜島は飛行機が鹿児島空港に着陸するとき桜島がいちばん見事に見える地点を通過して着陸するのだが、この時点では電子機器の使用は禁じられるので撮影は出来ない。(アナログカメラがなつかしい) これは午後5時を回った頃に撮影したもので、まだこんなに日が高い。同じ時刻で3日前の札幌はヘッドライトをつけないと車は走れないくらいだから、なんとかいっても日本は広い。おそらく正確に計れば同じ日本でも時差は1時間くらいはありそうだが、便宜上、日本中同じ時間にしてあると思われる。

札幌日記 [旅行]

 JALの523便はいつも通り約半数の乗客を乗せて16時30分定刻に出発した。インターネットであらかじめ調べておいて、空席があれば当日カウンターでシルバー割引、12000円で乗れる。帰りの夕刻19時、20時台新千歳発羽田行きは混雑して当日とれないことがままあるので予約をして置く。これは少し高くつくがやむを得ない。このようにユーザーの都合に合わせていろいろ料金が設定されていることはいいことだと思う。

 昨日今日は日本中雪で大荒れの天気だが、私の行くところ、だいたい影響は受けない。夕刻から夜にかけて、ちょうど雲の間に夕日の沈む頃、フライトから見る夕暮れの景色はときおり感動的な色彩を天空いっぱいに繰り広げる。それは空色から中心の太陽に向かって、あらゆる色のグラデーションがあり、とくに印象的なのが紫色の微妙な色合いの差である。一度などはあまりに感動して涙が出たことすらある。

 これは夕方であればいつも必ず見られるというわけではなく、雲の具合、空気の澄み具合などにより同じようにいかない。運のいい時は完全に太陽が雲にすっかり隠れるまで(隠れてからのちも数分間)のほぼ30分ばかりのあいだに変化する、空と雲全体が織りなす美しさは筆舌に尽くしがたいものがある。飛行機の旅行はだいたいがビジネスライクで味気ないものだが、これだけはとびきりの光景といえよう。でもこの美しさに歓声を上げる乗客はみたことがない。

コスタ・コンコルディアの遭難 [旅行]

 この巨大な豪華客船、たしかどこかで見た記憶がある、と思うと人ごとではない。10数年以上前、トルコを旅行した時のこと。トルコの西海岸の都市イズミールだったか、ハリカルナッソスだったか記憶は定かでない。港に停泊していた多くの豪華客船のなかでも特別群を抜いてに巨大なだけでなく、独特の形をしていたので強烈に印象に残っている。仕事を引退したらこんな豪華客船で地中海を巡ってみたい、と憧れていた観光客船である。

 こういう船が停泊するような地中海沿いの町はだいたいこれまで訪れているので、さしずめ実現すれば「センチメンタル・ジャーニー」となるのだろうが、その夢はついえた。アドリア海からエーゲ海の古代ギリシャ・ローマ帝国時代に栄えた町の遺跡を見ながらの旅である。日本人に犠牲者がいなかったのは何よりだが、さぞ怖い思いをされたのであろう。船長や従業員が乗客より先に逃げ出した、真っ先に海に飛び込んだ乗客(こんなことは日本人だったら絶対にしない)というのはいかにもイタリアらしいが笑ってすむ場合ではない。

 この豪華客船、見かけの豪華さはともかく、経年老朽化していたと見えて、脱出用ボートが錆び付いていてほとんど用をなさないことが多かったらしい。映像で見た限りではあれだけ船が傾いたらまともには歩けないだろう。こうなったら、何をもって逃げ出すか。さしずめパスポートくらいはもって出ないと死んでも身元確認もされない。難破船から運良く逃れることができたとしても、日本だったら金は持たないでも船会社か国が責任もって自分の居住地まで帰してくれるだろうが、イタリアじゃのたれ死にするしかないかなあ・・・・・。こういう場合は個人でいくより、日本のツアー会社の旅行でいく方がリスクは少ないということはいえそうだ。(札幌)

 

スターフライヤー [旅行]

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(スターフライヤーのA320 関西空港)
 関西空港まで往復するのにはじめてスターフライヤーを利用した。これは北九州市に本社を置く航空会社でA320-200を6機保有し、北九州ー羽田間を主に運行している。いっぽうANAとの共同便で関西空港ー羽田間も一日数便就航しているユニークな航空会社。いずれ北九州ー韓国便も予定をしているようである。

 黒と白の塗り分け機体はそれだけでも相当なインパクトがある。だが実際乗ってみると航空会社としてはめずらしく、デザインにはそれなりのしっかりした哲学がある。座席は全部エコノミーであるが、ややピッチが広い。約95センチなので、エコノミーとしては広い方である。壁が白色系、座席が黒の革張りシート、乗務員が黒の制服に白のスカーフを首に巻き、その他の座席の小物に到るまで白黒以外の色は存在しないという徹底ぶり。

 めずらしいのは各座席に携帯やパソコンの充電用ワイヤの差し込み口があり、短距離用機には見られない液晶もあり、更に簡単ながらフットレストまである、というふうで、JALやANAなど大航空会社などとのあきらかな差別化を図っている。少し格が上、という印象を与える。頭上のもの入れがうまく設計されていで使いやすく、最近よくある、通路を歩いていると、開いているふたに頭をぶつけそうになる、という心配がない。

 ただ小航空会社なので羽田では冷遇され、一番遠くの駐機場までバスで往復しなければならない。その不便を我慢しても乗る価値はある。どのみちANAの第2ターミナルは恐ろしく広いので下手をすると搭乗口まで1キロ近くも歩かされることもあるから、それよりは近くからバスのほうがマシ、といえなくもない。

 おまけ:帰りのフライトで羽田に着陸してすぐの整備場で,話題のBー787が2機並んで駐機しているのを至近距離で見ることができた。(あとでわかったことだが、翌、11月1日に国内第1便の岡山行き、広島行きの2機が就航を満を持して待機していたものだった)

丸瀬布(まるせっぷ) [旅行]

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(丸瀬布駅のオホーツク3号)
 台風12号は全国に甚大な被害をもたらした。はるか離れた北海道にも影響は及んでいた。私が札幌に到着した日のJRのダイヤも混乱を極めていたし、札幌–旭川間は旭川市が大雨のため特急「スーパーカムイ」は終日運休。その他の列車もほとんどダイヤ通りに運行していなかった。そんなわけで以前ブログに記した、丸瀬布に動態で現存する国産最古の蒸気機関車「雨宮21」を見に行くかどうか,前日まで迷った。しかし妻も悪天候の中、札幌には到着したので、列車さえ動けば天候に関わらず決行することにきめて「オホーツク3号」の指定券を買った。

 日曜日ということもあって「オホーツク4号」のグリーン車も満席、のはずだった。みどりの窓口では掲示板もそうだし、私が買ったのが最後の2席です、ともいわれた。ところが当日札幌駅で乗車して見たら、定員21席ある半車グリーン席(キロハ162)は10席しか埋まっていず、最後までそうだった。車掌に理由を聞いても「さあ,わかりません」というばかり。「オホーツク」は182系の寒地仕様で相当な時代物だがまだ元気に活躍している。

 今日もまだ大雨の影響は残り、網走行「オホーツク3号」は人家もまれな石北峠を快走して目的地、丸瀬布には25分の延着。降車直前に車掌が席まで切符を回収に来た。特急停車駅なのに無人駅,というのも珍しい。「じゃあここから乗る時切符はどうするのですか?」と聞いたら「乗ってから買ってください」という。おりたのはわたしたち二人だけ。雨はほぼやみ、まわりの山並みに雲がかかって幻想的に美しい。山に抱かれた駅,という感じである。駅前には何もなく、駅舎の壁に貼られた電話でタクシーを呼ぶ意外に手はない。聞けば「雨宮」の運転場所はここから約20キロのところにあるとのことで,往きは問題なかった。問題は帰りである。時間を打ち合わせておいて迎えにきてもらおうと思ったが,「実はその時間、私は町営バスの運転手をやっているのでタクシーは出せません、そのバスで帰って下さい、というので停留所と時間を確認して別れた。そういえばスイスのローカル鉄道の無人駅もそうだったなあ、と懐かしく思い起こした。

 ついでにいうとここ丸瀬布にはヤマハの工場があるのだが、関係者以外ほとんど知る人はいない。この地はピアノ用の木材を保管,乾燥させるのに最適の気候なのだそうだ。

アーバンライナー [旅行]

 名古屋から大阪へ向かう。仕事は夕刻からなので移動には新幹線以外様々な方法が可能となる。近鉄電車の普通電車だけを乗り継いでゆく、ということも考えたが、やはりあまり疲れて会場に到着するのも問題なので、やや平凡ながら11時発の近鉄特急「アーバンライナー・ネクスト」の乗客となる。

 月曜日とあっていつもは満席のことが多い人気のデラックス・シートがとれた。いつもながら、いいサービスだなあ、と思う。3列のゆったりしたシートがみんな独立している。乗客は1/3くらい。鶴橋まで2時間、新幹線より倍以上の時間はかかるが、市街地、山間部、大和盆地などゆったり眺められるのは時速100キロ程度のスピードが最適なのである。最近はもうほとんどみることのない、木造、瓦屋根の古い民家の多い伊賀盆地を通過するあたり、日本の古い風景を巧まずそのまま残していてこの路線ならではの醍醐味であろう。富吉や高安などの車両基地も適度な速度で通過するので電車ウオッチングにも事欠かない。

 1号車の前にTVがあって運転席からの様子も見えるので、高速であっという間にすれちがってしまう反対方向の列車の形式もしっかり確認出来るのもいい。沿線に特別な絶景、というものはないけれど、心がゆったり和む、という意味での大阪ー名古屋の旅行はやはり「アーバン」に限る。

 そうそう、中川駅の短絡路線の複線化、もうレールも敷かれていて、完成は間近い。

またも全勝! [旅行]

いかに運のいい私も今度ばかりはもうダメだろうとあきらめかけた。

ポカのはじまりは、予定の前日朝、私は一日、間違えて羽田に来てしまったのだ。アナウンスで「札幌は大雪でどの便も羽田へひき返すこともあり得る」という条件だったが、今日はどの便もめずらしく満員で2便あとの座席がやっと取れた。しかしこれでは大学の会議に間に合わないので副手の女性に「今日の会議は遅刻します」と留守電を入れた。折り返し返事があり、「先生、会議は明日ですよう」といわれてびっくりして手帳を見たらその通りで、今日の午後の私の予定は二つのアポイントが東京である。あわてて車でふたたび自宅に戻った。

 翌日、つまり今日である。きけば昨日の札幌便はほとんどが羽田に引き返したか、欠航になった、という。そのあふれた乗客で午前中はすべて満席、とのこと。それでもあきらめず受付の女性とやりとりし、女性がパソコンをたたいているうちに奇跡的に一つ座席が空いた。座席はゲットしたのである。またもやラッキー! だがハードルはまだある。札幌の天候は昨日と同じか、それより悪い、出発はするが羽田に戻る可能性はやはり高い、という。

 かくて私をのせた777−300機は千歳の上空近くまできた。機長のアナウンスがあり、「お知らせ申し上げます。千歳の滑走路は大雪のため現在二本とも閉鎖中で、除雪の最中ですがこの飛行機の燃料の限度もあり、これから15分空中待機してその時点で着陸不能と判断されたら羽田に戻りますので、ご了解ください」。やっぱりダメか。
  
 そして限度ぎりぎり15分後のアナウンス。いよいよ引き返すことになるか、と覚悟を決めたが「やっとなんとか着陸できるくらいの除雪ができたので着陸いたします」機内からは一斉に拍手が起こった。それにしてもこの着陸は見事だった。あたりは吹雪で窓の外は何も見えず、それにランウエイにはまだ30センチくらいの雪が残ったままの着陸である。こんなのいままで見たことない。私は感激してキャビン・アテンダントに、「すばらしい決断と着陸だった、ありがとう,こんな経験初めてです、と機長に伝えて下さい」といって777−300機をあとにした。

昨日、かりに間違えて飛行機に乗ったとしても、どのみち全便羽田に戻るか,欠航かで札幌には着けなかったにちがいない。おかげで私は午後の東京のアポイントもキャンセルせず何食わぬ顔で対応し,おまけに床屋にもいく時間の余裕までできた。 満点! (札幌)

Ile de Feu (火の島) [旅行]

 新燃岳の噴火の火山灰の影響を私は心配していた。昨日、一昨日の鹿児島行きの飛行機に影響があるのではないかと思ったのだ。新燃岳は地図で見るとちょうど日向灘から鹿児島空港に向かう航空路に当たっている。事実、宮崎便には欠航も出ていたようだが、鹿児島便には幸い影響はなかった。火山灰がエンジンに入ると、最悪エンジンが停止する、ということを聞かされていたので気になってはいたのである。

 昨日はいつもより航路を南寄りにとったのかも知れないけれど、新燃岳は思ったより遠く、右手に噴煙をあげている姿がよく見えた。当日は桜島がやはり噴煙を上げており、これも心配だったが現地ではニュースにもなっていなかった。桜島はこの程度のことはしょっちゅうあるので、誰もが「あ、今日は煙が出ているな」程度にしか思わないようである。

 考えてみれば九州は阿蘇山、雲仙岳、桜島など噴火の火山が連なる「火の島」であり、イタリアのストロンボリに匹敵する、といってもいいかも知れない。幸い歴史上ヴェスヴィオのように町をいくつも完全に廃墟にしてしまうほどの噴火は経験していないが、雲仙岳の大災害はまだ記憶に新しいし、さらに台風の通過の要所にもあたる。九州はまことに過酷な島、といわざるを得ない。

雪祭りから暖冬の宝塚へ [旅行]

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 今週から始まった札幌の雪祭りでホテルも空港も観光客でぎっしり。未だに雪像は見たことがないので飛行機の時間まで間があるのでタクシーで案内をしてもらい、多少見物をしてきた。今年は雪が多く市民は大変だが、雪像を作るには絶好の条件であろう。でも寒い。

 札幌から関西空港までだが、この観光ピーク時にさえ、私は切符を予約してない。「大阪くらい、一人旅なら何とでもなる」といういつもの楽観論のほかに、1日数便しかない関西行きに乗れなかったとして方法はいくらでもある。

 (1)羽田で乗り継ぎをして伊丹に向かう
 (2)仙台、その他、乗り継ぎ便のありそうなところで乗り継ぐ
 (3)中部空港から新幹線もしくは近鉄特急で行く
 (4)小松空港から北陸線で行く
いくら札幌が観光ピークとはいえどれも満席は考えられないがそれでもダメなら、
 (5)JRを乗り継いでさえ、今日中にはなんとか着ける。
まだまだ考えれば可能性はいくらもある。

 予定していた旅程通りに行かないことが分かった時点でどのようの方法で目的地に行くかを考えるのはパズルをとくようで、超おもしろい。昔、四国連絡橋のなかった時代、連絡船がストで全部動かなくなったときに漁船をチャーターして本州に行き着いた経験さえある。そのため、いつも大型の時刻表は携帯している。残念ながら、というべきか、今回時刻表の出番はなかった。それにしても高齢者当日割引の12000円で関空までというのはすごく安い。

 関空からのJR特急「はるか」は初体験だがなかなか快適。但し、南海電鉄の特急に比べるとかなり割高なせいか乗客は少ない。あの距離で特急料金自由席1150円は割高感はある。車体デザイン、内装のセンスは共に成田エクスプレスに比べると多少見劣りはする。例によって阪和線から福島、大阪駅を迂回して新大阪に到る単線の貨物線経由を楽しんだ。阪和線はかつて、私鉄の阪和電鉄であった時代、日本最高速度を誇った路線だけあって線形がいいせいか、徐行区間が少ない。
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破綻後のJAL [旅行]

 さすがに最近のJALの従業員の接客態度はかなり改善されていて、以前のような規則一点張りというところがなくなり、利用者としてはいい方向だと思っている。しかし、そもそも遅すぎたのだ。まだ解雇される従業員たちが多そうなのだが、当事者にすれば本当に気の毒だとは思うけれど、これをやらなければ今度こそJALは「あとがない」。

 それでもなおかつ、JALはほかの航空会社に対しては有利な立場にある。一例をいえば、私はいつもJALを使っているが、私はJALに義理立てしているわけでもない。理由は簡単で羽田のアクセスの便がいいからである。たとえばANAなど第2ターミナルの場合アクセスに自宅から車で時間にして10分、タクシー代にすると1000円はよけいにかかる。それとマイカーで駐車する場合もJALに近いA、B駐車場はたいてい空きがあるのに対し、ANAに近いC、D駐車場は満車のことが多い。
 空港ビルに入ってからでも搭乗機までたどり着く、到着してから出口までの距離は第1ターミナルの方がずっと近い。

 それ以外のことでも、もともと民間会社から出発したANAよりは国策会社JALは格段にいい条件におかれていることが多いから、うまくやりさえすればつぶれるはずがないのであるが、社員に経営意識がこれまでまったく希薄であったからだろう。

 今回のリストラで、札幌から神戸へ向かうJAL便はなくなった。このあと私はそのまま宝塚へ行く予定があるが、神戸ならばANA,それがとれなければJALだと関西空港におりなければならない。JAL、ANAどちらにしても伊丹空港が使えないので宝塚には遠いけれど関西空港からということになろう。JR特急「はるか」にはまだ乗ったことがないからそれに乗ってみるのも悪くはないかも知れないが。。。(札幌)

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