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チュニジアの鉄道 [旅行]

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チュニジアのようなもともとフランスの植民地であった国の鉄道はどうしても宗主国の影響が強い。この国の鉄道はSNCFCと略称され、いかにも名前からしてフランスの属国の鉄道、という感じで、こうして見る車両もやはりフランス系の感じがする。約2000キロの総延長のうち、400キロあまりが標準軌で残りはメーターゲージ。この画像で見る限り、田舎の駅、という感じがするけれど、これでもれっきとした首府チュニスの中央駅。駅舎は立派なビルだが、一歩ホームに足を踏み入れるとこんな風景になる。だいたいが国内線だが、一往復くらい隣国のアルジェリアの直通列車もあるようである。ギリシャやトルコもそうであったが、こういう中進国は鉄道に関してはこんな感じで、国内の重要な移動手段にはなり得ていない。

鉄道は国土の北半分に集中し、南部は砂漠が主なので日本から行くツアーはカルタゴ帝国もだが、砂漠でラクダに乗る、というのが売りのようである。いくら乗り物でもラクダは私は興味がない。

航空運賃、その価値 [旅行]

航空業界ほど値段の格差がおおきく、またその仕組みがわかりにくい業界も少ない。始めて飛行機に乗る人は運賃を調べようとしても、あまりの複雑さに音を上げるのではないか。同じ飛行機でも100人乗れば100人とも払っている運賃が違うといってもいいほどである。東京ー札幌間の正規運賃は約35000円であるが、いまどき正規運賃を払って乗る人はいくらもいないであろう。国が出張旅費を払うのは正規運賃ということになっているから、これなど例外の属するほどだが、航空会社にとっては上客であろう。

一番安く乗る人は多分ツアーでいく人で、これはもう値段は正確にはわからない。ツアー会社はあらかじめ航空会社から、ある値段で(これも交渉次第なのだろうが)ある座席数を確保しているが、客が集まらないと、残った座席はツアー会社持ちになってしまう。最後はほとんど投げ売りみたいな値段であっても売ってしまわないといけないので、私のある友人がそれを利用したら、ホテル代も考えれば航空運賃はただみたいな値段になってしまう、と笑っていた。

国内線では、JALの場合、エコノミー、クラスJ、ファーストクラス、の3段階があるがクラスJは当日空席があれば1000円プラスで乗れるので座席がゆったりしている分人気があり、まずこれから満席になってしまう。ファーストクラスは8000円プラス、とだいぶん高いので、たとえエコノミーが満席であってもファーストに空席がある場合もある。さすがに8000円のハードルは高いとみえる。

ただ私の場合だと、当日エコノミーが満席であっても、ファーストクラスには空きがあることもあるので、当日空席のシルバー割引の運賃に8000円をプラスしても2万円ちょっと、という値段で乗れてしまう。エコノミーの正規運賃よりファーストクラスの方が15000円も安い、という変なことになる。出発カウンターの掲示板に「満席」の表示があっても交渉してみる価値はあるのだ。満席でも乗れる(可能性がある)+食事もつく+サービスがむやみといい+座席が快適、等を考えれば、これはかなりお得といえる。あらかじめ、早割で座席の予約を取ってもエコノミーでさえ24000円くらいになり、この割引運賃でさえ、ファーストクラスより高い。よほど混んでいるシーズンでない限り、高くつく予約は私はしない。

それでも、私はがら空きの便に8000円よけい払う、という無駄なことはしない。迷わずエコノミーに乗る。貧乏に生まれ育ったから、無駄に金は使わない、ということは身に染み付いているらしい。


札幌日記 [旅行]

東京ではあまり大きく報じられないが、もう今年になってから、ディーゼル特急、とくに振り子車両の火災が昨日で6回目である。ちょうど私が新千歳に着いて時には混乱は解消されていて、迷惑は被らなかった。ディーゼル特急は全国でたくさん使われており、とくにこれといった重大事故も発生していない。北海道だけに集中する、というのもわからないし、丸焼けになって全損の車両も含めて、予備車両が不足して点検整備が追いついて行っていないのが原因ではなかろうか。しかし旧型のキハ40、もしくは近郊電車などではそんな事故は発生していないから、振り子「スーパー」に多発しているところをみると独特の構造の欠陥があるのかもしれない。

数年前「スーパーおおぞら」に妻と乗車した時である。私の指定席であったグリーン車の座席に腰を下ろしたとたん、尻にかなりの衝撃を受けた。当然クッションがあると思って座ったからでもあるが、みればクッションがへたっていて、ベンチの上に座ったような感じだった。幸い空いていたので、別の座席に移れたから、ベンチのまま釧路まで行く、という目には遭わないですんだ。苦情を言おうと思ったのだが、あらわれたのがアテンダントのきれいなお姉さんでおしぼりやら、コーヒーやらさしだされたものだから拍子抜けし、結局そのままになった。おしぼりやコーヒーなどどうでもいいからやるべきことをちゃんとやってほしい。グリーン車はもちろんだが、特急にはそれなりの料金を払っているのだから。苗穂の工場を横に見ながら札幌に向かう時、何両かビニールシートで覆われた車両がもうずいぶん長い間駐留していて、いまだに解体がすんでいないように見える。JR北海道は厳しい状態におかれているようにみえる。厳しいといえばJR四国も同じように財政的には厳しいはずだが。。。(札幌)

追記:やはり特急用車両が決定的に不足し、徹底的検査のため、何編成かが営業につけなくなる、という事態が発生した。観光北海道にとっては痛手で、すでにいくつかのツアーもキャンセルされているようである。いくつかの特急が、これからシーズンで多客期にもかかわらず、運休を余儀なくされる。JR北海道はヤバく、当てにならない、という評価が根付いて客離れにならないことを願うばかりだ。本来、大陸的ですばらしい景色が売り物の北海道、JR九州のように豪華列車の一周旅行など企画すれば人気が出るのになあ、と歯がゆい思いでいる。トロッコ列車とC11だけでは迫力に欠ける。JR北海道が所有しているイベント列車だけでは限られるから、たくさん所有しているJR東日本などから借りる,という手もあるのではないか。

だがアシアナ航空には乗るのだ [旅行]

人ごとではない。来月にソウルまでのアシアナ航空には羽田発ソウル便の予約をいれてあるのだ。やはり気にはなるからインターネットでアシアナ航空を検索して見た。20年くらい前に事故を起こしているが、それ以外旅客に被害の及ぶ事故は起こしていない。ただいろいろと問題はある会社のようではある。

これを大韓航空に変更したところでこれで大丈夫、という話でもない。私は思い切りも早く、また諦めも早い。誰か大事な人を一緒に連れて行く、というならまた話も違ってくるかもしれないけれど、自分一人身の旅、私はだいたい運のいい人間だからそうはならない、と思っている。世の中なるようにしかならない。決行は予定通り!

アシアナ航空の事故に思う [旅行]

これだけ世界中にうようよ飛行機が飛んでいる時代、この程度の頻度でしか事故が起きない、というのはむしろいかに航空機が安全な乗り物かを改めて認識させる。それも三流国でまだこんな飛行機使ってるのか、と驚くような時代物の飛行機、当然整備もそう完璧なものとは思えないようなものも含めての話であるからやはりすごい。自分でマイカーを運転するよりは事故に遭う確率ははるかに少ない。

航空会社の安全性に関する世界のランキングがあって、同じルートを飛ぶならこの会社は選ばない方がいい、というのをある雑誌で読んだことがあるが、最下位のランクに載せられている航空会社でも事故率は比較すれば高いものの、そうやたらと事故が多ければ会社は成り立たないはずである。わたしもそういうヤバイ航空会社も何度か利用したが幸いこれまで事故には合わないですんでいる。まあ運としか言いようがないのであろう。

ただ今回のサンフランシスコの事故を起こした飛行機はボーイング777という今の時点では一番信頼性の高い機材で、私も最初まさか、とはおもった。しかしどんな安全性が高くても完璧、というものはないのは、人間の作ったものである以上、原発と同じ。ただ航空機の事故は一度に多くの人が死ぬからショッキングなのだ。実は明日、あさって、と続けて私は777に乗る予定になっている。でももうヤバイ、とも思わない。一瞬になにかとぶつかってそのままお陀仏になれば、一種の安楽死、ともいえる。

スーパー・コンステレーション [旅行]

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最後のレシプロエンジンの旅客機、ロッキード社のスーパーコンステレーション。1967年にすべて退役しているから、これももう最後のお役目に近い。画像は1962年デュッセルドルフ空港。デュッセルドルフーミュンヘン間の飛行だった。当時は飛行機はまだ特別な乗り物だったから、そう気楽にだれでも乗れたわけではない。貧乏学生にはもちろん高嶺の花。日本から来た知人の商談の契約に関する通訳を依頼されてくっついていったからこそ乗ることが出来たのである。

垂直尾翼の3つついた独特のスタイルだが、今こうしてみてもじつに美しいフォルムをしている。美しいデザインは時代が経っても古くならないもののようだ。空港もこのように地面からタラップで乗る、というのがふつうで、今やよほどのローカル空港でないとこんな情景は見られない。雨が降ると傘を貸してもらって空港ビルからかなり歩かされるのが当たり前だった。

飛行機に乗るのがいかに特別なことだったか、と言うエピソードを一つ。私が羽田空港から初めて国際線に乗ったときには、私はエコノミー(エコノミーと言う言葉さえなかった)であったにもかかわらず、空港ビルからSASの搭乗機までは赤いじゅうたんが敷かれ、脇には金色のロープが張られていた。現在ではVIPであってもそんな扱いはしない。ちなみに当時の東京ーヨーロッパ間の運賃は一律往復45万円。当時の庶民にとってはこれは一財産に相当するほどの額であった。

もうひとつのエピソード。これは札幌の人から聞いた話だが、1960年当時は北海道の地方新聞には、前日、東京行きの飛行機に乗った乗客の名前を報じるコーナーがあったという。本当の話である。50年という歳月は、経験者としてはついこの間のような気もするが本当に世の中を何もかも変えてしまう。

100,000マイルを超えた! [旅行]

連休の間でJALのカウンターがヒマそうだったので、普段気にもしていなかったJALのマイレージがどうなっているか、ときいてみたら、4月の時点で100,000マイルを超えた、という。これがどのくらいの価値に相当するものかわからなかったが、きけば買う時期にもよるがだいたい、夫婦二人でヨーロッパ往復運賃くらいに相当するという。今年度はどのみち多忙なので観光旅行には行けないが,有効期間は3年間だから、来年まで待てばもう少しマイルが貯まってひとクラス上で旅行するのも可能性としてなくはない。

そういえば来年はわたしたち夫婦の金婚式の年にあたる。これはすばらしいJALのプレゼントではないか!!! それまで二人で元気でいなくては。。。

機中閑ありiPad [旅行]

 とはいうものの、毎回の札幌便、だいたいが機内は退屈なものだ。私は雑誌を読むか、iPadで小説や、楽譜を読んで時間をつぶしている。iPadは電子機器だから、ある高度に達して飛行が安定している状態でしか使えないのが難点といえる。搭乗中の2/3くらいの時間だけがiPadタイムなのである。今日の羽田行きの便は767でほぼ8割方の搭乗率で、空いているとはいえない。

 外はもう暗くてなにも見えないから、楽譜の面白そうなところでも読もうと思った。何分経ったころだろうか。もうサービスのコーヒーも終わったので、しばらく楽譜に集中していたら突然、
「何をお読みですか」
という声がするのでふとみると、客室乗務員のひとりが、いつのまにか私のiPadをのぞきこんでいる。
「ご覧の通り楽譜ですが」
というと、
「あら、何の曲ですか」
「ブラームスのピアノコンチェルトの2番のピアノ譜です」
もうこれで会話は終わるだろうと思ったら、
「すてきですね、じつは私、大学時代にチェロをやっていてこの曲オケでやったことがあるのですよ」
いやあ、客室乗務員にもすごい経歴の持ち主もいるものだなあ、と感心したがそのとき運悪く、
「当機は着陸態勢に入りますので電子機器をお持ちの方は電源をお切りください」
のアナウンスがはいって、会話はそこまでで終わる。

「第3楽章のチェロのソロも弾かれたのですか?」
という肝心なところは聞きそびれた。


福山から札幌へ [旅行]

 旅程を組むとき、これはちょっと面倒なことになるな、と一瞬思ったが、すこし調べればなんということはない。広島空港から札幌便が日に1往復、岡山空港からもやはり1往復の飛行機があって福山からはどちらの空港にもほぼ等距離にある。広島空港の方が国際空港で計器着陸システムが整備されていてより確実であることと,時間帯がちょうどいい,ということもあって広島発のJAL(正確にはJAL-Expressだから子会社か)を選んだ。

 ただ、やはり連休ということもあって、広島からの便はどれも満席。東京便は便数が多いからダメなら東京乗り継ぎもアリだな,と考えていたが,今日はどの便も全部満席。札幌便も予約しておいてよかった。福山音楽コンクール運営委員長のMさん夫妻の車で広島空港まで送ってもらったが、山陽道はいまは紅葉が一番美しい時期で約一時間の道中、Mさん夫妻との会話と紅葉を楽しんだ。

 ローカル空港の雰囲気は私は好きである。広々としていて、静かで羽田のような騒々しさがない。搭乗機はB737-800。天気はほぼ快晴で地上の様子はよく見える。座席に備えられた航空路を見て,どのルートを通るか,予測するのは楽しいが、最近は地上波のポイントをたよりにジグザグにたどるのではなく、キャプテンの判断により最短ルートをとるらしいから、地図に書かれている航空路はあまりあてにならない。広島を出ると、鳥取砂丘辺りに出て、天橋立、能登半島の小松辺りから上陸して能登半島を突っ切る。ふたたび海上から能登半島を左に見ながら,佐渡島の北の端,弾岬をかすめ、男鹿半島で再上陸、白神山地の真上を通り、雪をいただいた岩木山(この眺めは見事!写真は後ほど)を眺めながら,下北半島の大間原発(ここで飛行機落ちたら原発どうなるの?)の敷地上空よりまっすぐ新千歳に向かう。ほぼ一直線といっていい。

 山あり、島あり、半島あり、海あり、日本は飛行機で飛んでいてもルートによってはほんとうに景色が変化に富んでいて飽きることがない。このルートも一番変化に富んだ美しい航空路のひとつといえよう。暖かい福山から、到着した新千歳は一面雪景色で寒い寒い。
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477A「ひかり」に乗る [旅行]

 結局そう決めたのだ。「のぞみ」の早いのはわかっているが、なにしろ連休。普通車でうまく「のぞみ」の当日券がとれても、たぶん相当混雑しているはず。いっぽう、「ひかり」のグリーン車のガラガラ具合はよくわかっているから、時間はかかってもこの方が楽だ,と判断したのである。

 やはり乗ってみると、この混む時期でさえ「ひかり」のグリーン車8号車の乗客は、東京出発時点で十数名。それも、名古屋、新大阪でほとんどおりてしまい、新大阪出発時点で8号車の乗客は私ともうひとりのオジサンだけになった。そのオジサンも新神戸でおりてしまって、それ以降私ひとりだけが残った。

 岡山行きの「ひかり」は1時間に一本しかない大阪以遠の「こだま」の補完する役目をしているから、京都から岡山までは各駅停車。その性格からネーミングをするならさしずめ、「ひだま」。つまり「ひかり」+「こだま」の合体した役割だが、この477Aにかぎっては岡山をすぎてからふたたび「ひかり」にもどり、福山と三原だけに停車して,広島で終着となる。混雑する時期にもらくちんにエコノミカルに旅行する、という私の判断は正しかったわけである。福山で最後の乗客である私にカレチは丁重に見送ってくれた。「こんな列車で福山まで旅行する人って変でしょう?」といったら「いや,よく理解できます,何しろレアな列車ですから」瞬時にマニアだと見破ったらしい。(札幌)

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